核兵器禁止条約へ交渉促す オーストリアなど 国連総会決議案を公表

【ワシントン=島田峰隆】オーストリアなどは28日、核兵器を禁止する法的拘束力のある措置について交渉する会議を来年招集するとした国連総会決議案を公表しました。

10月3日からの第71回国連総会第1委員会(軍縮・国際安全保障問題)に提出され、採決に付される予定です。

決議案は、「核兵器を禁止し、完全廃絶につながるような法的拘束力のある措置」について交渉するために「国連の会議を2017年に招集するよう決定する」とし、すべての加盟国に参加を促しています。

決議案によると、会議は20日間の日程で2会期にわたりニューヨークで開催。国際機関や市民社会の代表も参加します。

8月にジュネーブで開かれた国連作業部会で圧倒的多数の国が核兵器禁止条約などについての交渉開始を支持する中、追い詰められた核保有5カ国(米英仏中ロ)は「核兵器の禁止は非現実的」(米)などと反発を強めています。

米紙ニューヨーク・タイムズは、5カ国が決議案採択を阻止しようと起草国や賛同国に「信じられないほどの圧力」をかけているとのジュネーブ駐在の外交官の発言を報道。フランスが旧植民地のアフリカ諸国、英国が欧州諸国、米国が北大西洋条約機構(NATO)や「核の傘」の下にある国にそれぞれ働き掛けているとしています。

核兵器禁止条約の交渉開始を求める国連決議案(骨子)

オーストリアなどが28日、第71回国連総会に提出するとして公表した、核兵器禁止条約の交渉開始を求める決議案の骨子は次の通りです。

◇ 一、核軍縮に関する国連作業部会の報告書を歓迎する。

一、国際機関や市民社会が、多国間核軍縮交渉を前進させるため、それに参加し、発言することには価値があると認識する。

一、多国間核軍縮交渉を前進させることの普遍的目標は、核兵器のない世界を達成し維持することに変わりないと改めて強調する。

一、核兵器を禁止し、完全廃絶につながるような法的拘束力のある措置(=核兵器禁止条約)について交渉するため、2017年に国連の会議を招集するよう決定する。

一、すべての加盟国に同会議に参加するよう促す。

一、同会議は17年に20日間、2会期でニューヨークで開き、国際機関や市民社会の代表が参加し、発言するよう決定する。

一、同会議に参加する諸国に対し、核兵器を禁止し、完全廃絶につながるような法的拘束力のある措置をできるだけ速やかに成し遂げるよう最大の努力を払うよう呼び掛ける。

一、同会議はその進展について第72回国連総会に報告書を提出し、総会は交渉の進展を評価してその先について判断を下すよう決定する。

「しんぶん赤旗」2016年9月30日(金)より

【録画】第6回中央委員会総会 幹部会報告(2016.9.20)

野党・市民の共闘、党躍進へ強く大きな党をつくろう日本共産党が第6回中央委員会総会  党大会に向け「党勢拡大大運動」志位委員長が報告

    日本共産党は20日、党本部で第6回中央委員会総会を開きました。会期は21日までの2日間。志位和夫委員長が、参院選の教訓を明らかにするとともに、総選挙に向けた取り組み、国際問題のいくつかの焦点、秋のたたかいの課題、第27回党大会をめざす党勢拡大の特別の取り組みについて、幹部会報告を行いました。(国際問題詳報)

志位氏は、野党共闘の勝利と日本共産党の躍進という二大目標を掲げてたたかった参院選の結果について述べ、その政治的教訓を、(1)選挙戦の全体像(2)野党共闘攻撃、日本共産党攻撃とのたたかい(3)安倍・自公政権の多数の議席をどうとらえるか―の三つの点で解明。党の宣伝組織活動の教訓について、5中総決定の「四つの構え」に照らして、多くの積極的教訓とともに、今後の課題を浮き彫りにしました。
この中で志位氏は、「党の自力」の問題が最大の弱点であり反省点であるとして、「野党と市民の共闘、日本共産党の躍進という二つの大仕事をやり抜くためには、党の自力の弱点を克服し、強く大きな党をつくることが絶対不可欠です。このことを参院選の最大の教訓として銘記し、この歴史的情勢を主導的に切り開く党をつくろうではありませんか」と呼びかけました。
総選挙に向けた二つの大目標として、野党と市民の共闘を本格的に前進させるとともに、「比例を軸に」の方針を貫き、比例代表で「850万票、15%以上」を目標に日本共産党の躍進に挑戦することを提起。野党共闘のさらなる発展とともに、政党間の共闘の基本について述べました。
国際問題では、北朝鮮問題とアジア政党国際会議を中心に報告しました。
志位氏は、日本の情勢の特徴と秋のたたかいの課題として、平和、民主主義、暮らしを壊す暴走政治を加速しようとしている安倍政権の「だまし討ち」の政治が、国民との矛盾を広げることは必至だと指摘し、各分野で暴走政治を包囲するたたかいを発展させようと強く呼びかけました。当面する安保法制=戦争法、憲法問題、暮らしと経済、環太平洋連携協定(TPP)、原発再稼働、沖縄米軍基地の各分野のたたかいについて課題と展望を詳述しました。
たたかいの構えについて、(1)日本共産党が、どんな問題でも、国民の立場にたった対案を明らかにしており、それを堂々と対置し、実現のために力をつくすこと、(2)野党と市民の共闘を発展させる原動力は、国民、市民のたたかいだということを強調しました。
27回党大会成功をめざす「党勢拡大大運動」について、期間を6中総から党大会を開く来年1月末までの4カ月余とし、強く大きな党づくりのために、全党があらゆる力をそそぐことを訴えました。党勢拡大を根幹にすえ、目標として、(1)すべての党支部・グループが新しい党員を迎え、全党的に2万人の党員拡大に挑戦する(2)「しんぶん赤旗」の読者拡大では、すべての都道府県、地区委員会、支部・グループが、26回党大会時水準を回復・突破し、全党的には日刊紙2万人増、日曜版10万5千人増をめざす―ことを掲げました。26回党大会の活動の総仕上げとして位置づけて取り組むことをはじめ、大運動の政治的意義について述べ、「『党勢拡大大運動』を必ず成功させ、第27回党大会を党史に新たなページを刻む歴史的大会として大成功させよう」と総決起を訴えました。
最後に、来年6月の東京都議選について、国政選挙での党躍進をかちとるうえでも重要な意義をもつとして、勝利に向けて全国から支援を集中することを呼びかけました。

豊洲市場 盛り土せず 土壌汚染対策 主な建物 共産党都議団調査で判明

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(写真)盛り土がなく地下水がたまっていた豊洲新市場の建物地下=7日、東京都江東区(日本共産党都議団撮影)

東京都が築地市場の移転先としている豊洲新市場で、土壌汚染対策として厚さ4・5メートルの盛り土を全面にわたって行う予定が、主な建物の地下の地盤で行われていなかったことが明らかになりました。日本共産党都議団(吉田信夫団長、17人)が7日の現地調査で確認したものです。

豊洲新市場予定地は1988年まで東京ガス工場が操業し、環境基準の4万3000倍の発がん性物質ベンゼンや、猛毒のシアン化合物、ヒ素などで汚染されていたことが発覚。都民の移転反対の声が高まりました。都の専門家会議は2008年、移転を前提に工場操業当時の地盤面から深さ2メートルにわたり土を掘り下げ、厚さ4・5メートルの盛り土を行う「土壌汚染対策」を提言しました。

ところが、党都議団の調査では、新市場の建物の下で4・5メートルの盛り土が行われておらず、深さ5メートルの地下空間となり、底面には砕石層や薄いコンクリートが敷設され、地下水がたまっていました。

豊洲新市場では建物内の大気中からもベンゼンが検出。整備費も5884億円と当初の見通しから大幅に膨れ上がり、市場の業者からは施設の使い勝手が悪いとの指摘も出されています。小池百合子知事は8月、新市場を11月7日に開場する計画を延期すると発表しました。


小池都知事「改めて検証」

東京都の小池百合子知事は10日、豊洲新市場予定地で土壌汚染対策として行う予定だった厚さ4・5メートルの盛り土が行われていなかった問題について、都庁で臨時の記者会見を開き、事実を認め、改めて検証を行うと表明しました。

小池知事は盛り土の予定について「(建物下の)全てが(土壌を)入れ替えた上で盛り土されているというのは、現状では正しくない。訂正させていただきたい」と事実を認めました。

2008年に盛り土などの土壌汚染対策を提言した専門家会議の委員や、知事が設置するプロジェクトチームで対策の妥当性について検証する意向を明らかにしました。

核兵器のない世界に 広島・長崎の火囲むつどい

広島長崎の火を灯す会講演後に開かれた「歌と文化のつどい」=4日、さいたま市

「さいたま・常泉寺に『広島・長崎の火』を永遠に灯す会」は4日、さいたま市見沼区の常泉寺で「第22回さいたま・常泉寺『広島・長崎の火』を囲むつどい」を開き、約100人が参加しました。

原水爆禁止日本協議会の安井正和事務局長が講演。原水爆禁止2016年世界大会の国際会議宣言を紹介し、核兵器廃絶に向けた世界の動きを説明しました。

安井氏は、国連で核兵器を禁止し、廃止する条約についての実質的な議論が始まり、オバマ大統領が検討する核兵器先制不使用宣言に反対する安倍政権を「核兵器をなくす世界の流れを妨害している」と批判。「被爆国の責務として、核兵器廃絶という課題をもう一度国民的に問いかけて、声を『ヒバクシャ国際署名』に結集しよう。核兵器のない世界をつくる歴史的チャンスです」と訴えました。

原水爆禁止世界大会に参加した青年や高校生が「平均年齢が80歳を超えた被爆者の方々がいなくなってしまった後に、『核兵器は正しかった』となってしまうのではと心配。そうならないためにも、自分たち若い世代が核兵器の恐ろしさを伝えていきた」などと発言しました。

松井一実広島市長、田上富久長崎市長、上田清司県知事、清水勇人さいたま市長がメッセージを寄せました。

(2016年9月7日付「しんぶん赤旗」より)

北朝鮮の核実験を糾弾する

2016年9月9日  日本共産党幹部会委員長  志位和夫

一、北朝鮮は、本日、核実験を強行した。北朝鮮による核実験の強行は5回目であり、この間繰り返された弾道ミサイル発射とともに、世界の平和と安定にとっての重大な脅威であり、北朝鮮の核・ミサイル開発の放棄を求めた累次の国連安保理決議、6カ国協議の共同声明、日朝平壌宣言に違反する暴挙である。
日本共産党は、この無法な暴挙をきびしく糾弾する。
一、3月3日に全会一致で採択された国連安保理決議は、北朝鮮の核実験と弾道ミサイル発射を「最も強い言葉で非難」し、制裁措置の強化を決定するとともに、「6カ国協議への支持を再確認し、その再開を呼びかけ、2005年9月の共同声明での誓約への支持を再表明する」とのべている。
核・ミサイル開発を放棄させるため、北朝鮮を6カ国協議の対話のテーブルにつかせることは、いよいよ急務である。
そのために、国際社会が一致結束して、制裁措置の全面的で厳格な実施とその強化を含め、政治的・外交的努力を抜本的に強めることを求める。
一、核武装強化の道を進むことは、いよいよ国際的孤立を深め、北朝鮮自身にとっても未来のない道であることを、強く指摘するものである。

「クアラルンプール宣言」を採択 アジア政党国際会議総会閉幕 日本共産党は核兵器問題で「部分的保留」を表明

マレーシアのクアラルンプールで1日から開かれていたアジア政党国際会議(ICAPP)第9回総会は3日、「クアラルンプール宣言」を採択し、閉幕しました(宣言骨子は別項)。日本共産党代表団は、核兵器問題の項目に関して「部分的保留」を文書で表明し、事務局長が参加者に報告しました。


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(写真)宣言起草委員会が全員一致で最終的に確認した「クアラルンプール宣言」。「核兵器禁止条約のすみやかな交渉開始を呼びかける」の文言が入っている(下)

日本共産党代表団が保留した理由は、2014年のコロンボ、10年のプノンペンの総会宣言に入っていた、「核兵器禁止条約のすみやかな交渉開始を呼びかける」という、大多数の国連加盟国と市民社会が求めている核兵器廃絶をめぐる焦眉の課題が「クアラルンプール宣言」から欠落したことです。この重要な命題が欠落したことは、総会の宣言としては重大な後退となりました。

2日夜の起草委員会で合意され、3日に参加者に配布された宣言案には、「核兵器禁止条約のすみやかな交渉開始を呼びかける」と明記されていました。ところが宣言の採択直前になって、中国共産党代表団がこの部分の削除を強硬に求めたことから、同部分を削除した草案が配布され、採択されるという結果になりました。

日本共産党代表団は採択のさいに、総会の民主的運営を乱暴に踏みにじるやり方で、宣言の内容が変更・後退させられたことを厳しく批判し、宣言の部分的保留を表明する文書を議長団に提出しました。

この文書を受け取った鄭義溶(チョンウィヨン)ICAPP事務局長は、閉会あいさつの中で、「一部の代表団から宣言に対する部分的保留が表明されたことを報告する」と述べました。

経過の詳細

クアラルンプール宣言(骨子)

一、テロの脅威の拡大を防止する。

一、国際紛争の平和的解決をはかる。

一、大量破壊兵器の廃絶。

一、地域の平和秩序のためのICAPPの役割。

一、「アジア共同体」「一つのアジア」を最終的目標とする。

一、環境破壊と貧困拡大を解決するとりくみ。

「しんぶん赤旗」2016年9月5日(月)より